プラスチック中の黒色物質の調査

-依頼内容-
無色透明のプラスチック成型品の中に黒いスジが見えるこれは何?

-経 緯-
食品包装用のプラスチック容器に黒いスジが入っていることがある。
ボールペン等のインクか?機械部品の摩耗粉等か?正体をつきとめ、再発防止につとめたい。

顕微鏡での状態観察の結果、スジは表面ではなく内部に存在していることが判明。また、極微細な黒色の粒子がプラスチック内に凝集し、スジを形成していることも同時に判明。粒子の一つ一つは非常に小さく(1~3μm程度)、採取しての分析は困難と思われた。

分析結果から、黒色物質はアモルファスカーボンと判定され、その状態から、成型機周りの焦げが混入したものと考えられた。

顕微レーザーラマンは無機炭素(アモルファスカーボン、グラファイト、ダイヤモンド等)の構造解析に有効な数少ない分析装置のひとつです。また、微小物質(1μm~)の分析にも力を発揮します。
当社ではFT-IR、SEM-EDXと合わせ、熟練した分析員がサンプルに最適と思われる方法をご提案致します。